ブリッジ・入れ歯・インプラントの予後とおすすめの治療法を解説!
ブリッジ・入れ歯・インプラントの予後とおすすめの治療法を解説!
歯を失ったときの治療法として、ブリッジ・入れ歯・インプラントの3つの選択肢があります。どの治療法を選ぶかによって、長期的な予後(治療後の経過)や口腔環境への影響が異なります。
本記事では、それぞれの治療の特徴や予後、どんな人におすすめかを詳しく解説します。
1. ブリッジの特徴と予後
ブリッジとは?
ブリッジとは、失った歯の両隣の歯を削り、それを支えにして人工の歯を橋渡しする治療法です。
✅ メリット
✔ 固定式なので違和感が少なく、自然な噛み心地
✔ 治療期間が比較的短い(1~2か月程度)
✔ 健康保険が適用される場合があるため、比較的安価
❌ デメリット
✘ 両隣の健康な歯を削る必要がある
✘ 支えになる歯に負担がかかり、将来的に弱くなるリスクがある
✘ 失った歯の下の骨が徐々に痩せてしまう(骨吸収)
ブリッジの予後
ブリッジの平均寿命は約7~10年とされています。支えになっている歯(支台歯)が虫歯や歯周病になりやすく、長期的にはさらに奥の歯に負担がかかることで、ブリッジを支えている歯が抜けるリスクもあります。
ブリッジがおすすめな人
✅ 隣の歯がすでに被せ物(クラウン)になっている人
✅ 手術を避けたい人
✅ 比較的短期間で治療を終えたい人
2. 入れ歯の特徴と予後
入れ歯とは?
入れ歯は、歯ぐきに乗せて人工歯を支える取り外し可能な補綴装置です。部分入れ歯と総入れ歯があります。
✅ メリット
✔ 手術不要で治療の負担が少ない
✔ 比較的安価で、保険適用の選択肢もある
✔ 歯がほとんどない場合でも適用可能
❌ デメリット
✘ 固定されていないため、違和感を感じやすい
✘ 硬いものが噛みにくく、食事に制限が出る場合がある
✘ 毎日の取り外し・清掃が必要
✘ 歯ぐきに負担がかかり、長期間使用すると骨が痩せやすい(骨吸収)
入れ歯の予後
入れ歯の寿命は約5~7年ですが、口腔内の変化(骨の吸収や歯ぐきの変形)により、定期的な調整や作り直しが必要になります。また、入れ歯を長期間使用すると、支えとなる歯や歯ぐきに負担がかかり、歯周病や口内炎のリスクが高まることもあります。
入れ歯がおすすめな人
✅ 手術をしたくない人
✅ 費用を抑えて治療したい人
✅ 歯がほとんど残っていない人
3. インプラントの特徴と予後
インプラントとは?
インプラントは、失った歯の部分にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を固定する治療法です。
✅ メリット
✔ 自然な噛み心地で、ほぼ自分の歯と同じ感覚
✔ 両隣の歯を削らずに治療できる
✔ 顎の骨に直接固定されるため、骨吸収を抑えられる
✔ 適切なケアをすれば10年以上長持ちする
❌ デメリット
✘ 外科手術が必要(痛みや腫れが出る可能性)
✘ 治療期間が長い(3~6か月)
✘ 保険適用外であり、費用が高額(1本あたり30万円~)
インプラントの予後
インプラントの平均寿命は15~20年以上とされています。定期的なメンテナンスと適切なケアを行えば、30年以上使用できるケースもあります。
ただし、インプラント周囲炎(歯周病に似た炎症)が進行すると、インプラントが脱落するリスクがあるため、定期的な歯科検診とメンテナンスが不可欠です。
インプラントがおすすめな人
✅ 長期間しっかり噛める歯を手に入れたい人
✅ 周囲の健康な歯を守りたい人
✅ 違和感のない人工歯を希望する人
✅ 口元の美しさを重視する人
4. まとめ:どの治療法を選ぶべき?
ブリッジ | 入れ歯 | インプラント | |
---|---|---|---|
治療期間 | 約1~2か月 | 約1~2か月 | 約3~6か月 |
予後の平均寿命 | 7~10年 | 5~7年 | 15~20年以上 |
費用 | 保険適用で比較的安価 | 保険適用あり、比較的安価 | 自由診療のため高額 |
噛む力 | 天然歯に近いが、支台歯に負担あり | 天然歯より噛む力が低い | 天然歯とほぼ同じ |
周囲の歯への影響 | 両隣の歯を削る必要がある | 支える歯や歯ぐきに負担がかかる | 健康な歯を削らずに済む |
骨吸収のリスク | あり | 大きい | なし |
どの治療法を選ぶべきかは、患者のライフスタイルや口腔状態によります。
✔ 短期間・手軽に治したい → ブリッジ
✔ 費用を抑えて治療したい → 入れ歯
✔ 長期間しっかり噛める歯を手に入れたい → インプラント
歯の欠損治療は、将来の口腔健康にも大きく影響するため、歯科医師と相談しながら最適な治療法を選びましょう!