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格安マウスピース矯正の問題点

格安マウスピース矯正の問題点

 

マウスピース矯正が認知され、日本でも新しいサービスがドンドン導入されています。

その中で最近は「格安マウスピース矯正」も増えています。

 

格安マウスピース矯正が普及し、歯並びの重要性が認知されることはとても良いことだと思います。

 

 

一方で、トラブルも急増することが懸念されています。

 

 

具体的には

 

思ったような治療結果が得られなかった

 

格安だったのに終わってみればかなり高い治療費が必要になった

 

 

などです。

 

 

これらについて、私は矯正治療の専門医ではありませんが、私の考えをまとめます。

 

 

 

 

格安マウスピース矯正の利点

 

 

  •  手軽に始められる

  •  ごくごく簡単なケースにおいてはリーズナブル

 

 

 

格安マウスピース矯正の問題点

 

  •  矯正治療のゴール設定しないマウスピース矯正システムがある

  •  アタッチメントがない

  •  アタッチメントがあっても最適な形や位置ではない

 

 

それぞれについて詳しく説明します。

 

格安マウスピース矯正の利点

 

  • 手軽に始められる

こちらは医院および患者様双方にとって手軽であるということです。

高額な機器や高度なシステム(シュミレーションや患者管理システム)が必要なければ導入経費が安くなります。

 

その分、治療料金も安く設定できます。

 

 

  • ごくごく簡単なケースではリーズナブル

 

一般的にマウスピース矯正ではマウスピースの数が多くても少なくても料金が一定に設定されていることが多いです(マウスピース個数無制限プラン)。

これは作成するマウスピースの数が多くても少なくてもメーカに支払う料金が同じだからです。

 

また、メーカーによっては作成したマウスピースの個数だけ支払うシステム(セレクトプラン)もあります。

(クリアコレクトやシェアスマイルアライナーでは 無制限プラン/セレクトプラン を選ぶことができます)

この場合、マウスピースの数が少なければ治療費が安くなります。

 

格安マウスピース矯正のシステムはマウスピースを作成する数により治療費が変動するパターンが多いようです。

数枚程度のマウスピースで矯正治療が完了できるごくごく軽度のケースであれば治療費を安く見せることができるためです。

 

ところが10ステップ以上(上下でマウスピースが20個以上)の矯正治療計画であれば、上記のマウスピース個数無制限プランやインビザランGO(20ステップまで)の方が安くつくことが多いです。

 

ちなみに、この程度の軽度のケース(正中理解の改善)でも5ステップ必要です。

 

 

 

治療ステージはこちら

 

このケースは上顎のみの矯正計画です。

マウスピース矯正のシステムはクリアコレクトです。

 

 

 

 

もう1ケース紹介します。

 

 

 

こちらは上の歯のスキマが気になるのと、上の歯が下の歯に大きくかぶさっているのが気になるケースです。

このケースは8ステップ必要です。

 

治療ステージはこちらです。

 

 

 

このケースは上顎のみの矯正計画です。

マウスピース矯正のシステムはクリアコレクトです。

 

 

このように、ごくごく軽度の歯列不正でもそれなりのマウスピースの個数がお分かりになるかと思います。

 

このケース程度であれば格安マウスピース矯正でも対応可能だと思います。

 

 

 

格安マウスピース矯正の問題点

 

  •  矯正治療のゴールを設定しないマウスピース矯正システムがある

 

格安マウスピース矯正の中には矯正治療後のゴールを設定しないものもあります。

患者さんが満足もしくは諦めた時が矯正治療終了のタイミングとなります。

格安マウスピース矯正はマウスピースの作成ごとに治療費を支払うシステムがあります。

そのようはシステムでは簡単な症例でもなかなか歯が動かず、気が付けば治療費の総額がかさみ、中途半端な状態で矯正治療を諦めてしまうケースもあるようです。

そのまま放置すると歯並びは元に戻ってしまいます。

 

 

 

  • アタッチメントがない

 

マウスピース矯正において歯の表面に貼り付ける「アタッチメント」は非常に重要です。

アタッチメントがあることで、歯に正しい矯正力が伝わり歯が動きます。

アタッチメントの無いマウスピース矯正では満足できる結果は得られないでしょう。

 

 

 

  • アタッチメントがあっても最適な形や位置ではない

 

アタッチメントがあるシステムでもアタッチメントの形や取り付ける位置が適切でないと歯は計画通りに動きません。

 

適切なアタッチメントを設定できるかが非常に重要です。

 

また、その場所にどんな形のアタッチメントを付ければ最も効率よく歯が動くのか?

これはメーカー各社が研究をしていますが、症例数が多いメーカーが最も多くのデータを持っています。

多くのデータ持っているメーカーの方がより精度の高いアタッチメントを設定しやすい傾向があります。

 

 

マウスピース矯正に関しては歯科医師の経験と使用するシステムにより治療期間や治療結果が異なります。

 

ご自身に合った治療方法を選択していきましょう。

 

最低限、治療のゴール(最終的な歯並び)を決めて矯正治療を受けられることを強くお勧めします。

 

当院のマウスピース矯正については以下をご覧ください。

マウスピース矯正

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